地方都市に生きるLGBTの現状

こんにちは。

最近、LGBT関連のコラムを書く機会が多くなってきました。

前回はアメリカで同性婚法案が可決されたこと、

そして東京都の渋谷区でも、同性同士のカップルを男女の婚姻関係と同等の関係と認める証明書を発行することができるようになったことを書かせてもらいました。

そこで筆者が考えたのが、地方に住んでいる同性愛者を含めたLGBTの現状です。

筆者も地方在住のバイセクシャル女性です。他人ごとではありません。

ここでストレート(異性愛者)の方が疑問に思うのが、

東京などの都市部と地方に住んでいるだけの違いで何が変わるのか、ということではないでしょうか。

わたしたち人間が他人と恋愛関係に至るまでには、いろいろな過程がありますよね。

それは、ストレートの人間もLGBTの人間も変わりません。

ですが、性的マイノリティと言われるだけあって、LGBTの人間の割合はストレートの人間よりも少ないです。

よって、LGBT の人間はストレートの方よりも数々の問題を抱えていると言っても良いかもしれません。

そして、地方に住んでいるがゆえに生じてしまう数々の問題もあるのが現状です。

今回は、わたしたち地方在住のLGBTの人間が抱えている諸問題についておはなしさせていただきます。

1 自分と同じ性的指向の人間と出逢える確立が少ない

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あたりまえですが、地方に比べると都市部のほうが圧倒的に人口が多いですよね。

確率論的に言えば、

全体の人口のなかに占めるある性的指向を持つ人間の割合は、都市部でも地方でも変わりません。

しかし言いかえれば、全体の人口が多い都市ほど、自分と同じ性的指向を持つ人間も多いということになります。

これは単純に全体数のなかに占める少数者の割合のはなしになりますが、

いまから説明するのが、人口の多い都市と少ない都市でのLGBTの人間の抱える問題の比較になります。

たとえば東京の新宿区には、アジアでも有数のゲイタウン、「新宿2丁目」が存在します。

もちろん首都在住のLGBTのすべてが2丁目に行っているというわけではありません。

しかし、首都・東京を含める大都市にはゲイバーやレズビアンバー、ミックスバーなどのLGBTと顧客対象としたお店が多々あり、大規模であるにしろ小規模であるにしろLGBTが集まる地域ができています。

そういった地域では必然的に自分と同じ性的指向を持つ人々と出逢える機会が多くなります。

実際に筆者は地方在住ですが、県でいちばんの繁華街にもゲイバーやレズビアンバーは存在しません。

これが、都市部に住むLGBTと地方に住むLGBTの抱える問題の違いのひとつではないでしょうか。

もちろん現在はSNSなどで知り合うカップルも多いです。

しかしインターネットの掲示板やSNSなどで知り合うのには、ある程度の勇気が必要ですよね。

そういう方法よりは、ちゃんと顔を合わせてパートナーを選ぶことのできる状況のほうが安心できる、

というのは筆者の考えすぎでしょうか。

2 まだまだちゃんと浸透していないLGBTの存在

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さて、つぎは地方や田舎だからこその難しい問題です。

人にもよりますが、地方在住のLGBTの人間の多くが言うのが、

「都会の人間よりも地方の人間のほうが自分たちの存在をちゃんと認識していない。」

あるいは、「地方の人間のほうがLGBTに対しての理解が少ない。」といったところでしょうか。

幸いなことに筆者のまわりの方たちは家族や友人も含めて、

「バイセクシャル」という自分のセクシュアリティについて理解していてくれていると思います。

とてもありがたいことですね。あたりまえのことだと思ってはいけません。

しかし筆者はそのようにまわりの方々に恵まれていますが、

地方と言う狭い社会のなかで自分のセクシュアリティを公にできない人々もたくさんいます。

いかがでしたか。

今回は筆者の経験をふまえて地方都市に生きるLGBTの現状をお伝えさせていただきました。

このコラムを読んでいただいたことをきっかけに、

LGBTの存在についてすこしでも気にとめていただけたら幸いです。


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