「ダリットの少女たち」ドキュメンタリー映画でみるネパールの人身売買


こんにちは。ノノです。

突然ですが、あなたはネパールから人身売買でインドへと売られていく少女たちがいることを知っていますか?

筆者はさいきん、知人に「アンタッチャブル~神の子たち」というドキュメンタリー映画を見せてもらいました。

このドキュメンタリー映画がとても衝撃的な内容だったので、

今回はネパールからインドへの人身売買についておはなししたいと思います。

1 インドの現状

「ここでは人権がめちゃくちゃにされています!やめさせなければなりません!」
これは、映画の冒頭に出てくる女性の言葉です。

インドのニューデリーでは地面に直接布を敷いて眠る人々。

そしてそんな彼らを目にもとめず闊歩する人々。

現在、奴隷制度は世界的に広がっています。

世界規模で2,980万人、その7割はアジア、そしてその1/3がインドです。インドは今やネパールなどからの人身売買の輸入国となっています。

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なぜインドでは人身売買がなくならないのでしょうか。

それは、前回の「【インド】第3の性”ヒジュラ”のジェンダーアイデンティティ」という記事でも書きましたが、1950年に廃止されてからも人々の潜在意識のなかに「カースト制度」が残っているからです。

カーストの最下層であるアンタッチャブルの人々は、貧しく、社会から疎外され、教育を受けることもできず、他のカーストとは違い、治安による保護や社会的支援を受けることもできません。そういった理由から、彼らは何代にもわたってひどい扱いを受けてきたのです。

アンタッチャブルとは、「不可触民」という意味を持っています。文字どおり、「手を触れてはならない人々」という意味です。

彼らはカースト制度が廃止されてから、自らのことを「ダリット」と呼ぶようになりました。これは、「抑圧され、服従させられた人々」という意味です。3千年をそうられてきたので、自らをこう呼ぶようになったのです。

2 あるふたりの少女のはなし

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この映画の主人公は、ネパールのふたりの少女です。スィータとミーナ、ともに14歳です。スィータがインドへと売られたのは、いとこと知り合いの少年の共謀によってのことでした。

ある日彼女がいとこに言われてお茶を飲みに行くと、それには薬が入れてあったのです。そして、彼女は店のなかに隠れていた少年たちに連れていかれました。国境で警官たちに質問されたとき、少年のひとりはこう言いました。

「妻です。ラクナウ(インド)へ行きます。」そして彼女はインドの売春宿に売られました。

インドとネパールの国境は、人里離れた森林を千数百キロにわたっています。人身売買業者は、警察や国境警備隊に賄賂をわたし、嘘をつき、難なく国境を超えるのです。さて、売春宿に売られた彼女たちはそのあとどうなるのでしょうか。

それはミーナが説明してくれました。

「全員、大きな部屋に閉じ込まれて、男が私の横に来ました。

女店主のディンプルがお金を受け取り、何でも言うとおりにするように言いました。男は靴のなかに凶器を持っていて、ひどい態度でした。私の体中を噛み始めたんです。私を動物のように扱いました。

助けを求めて叫び続けました。

ディンプルが私の手を刃物で切って、傷にトウガラシと塩をスプレーしました。」

そして、言いました。

「今度、言うことをきかなかったら、こんなんじゃ済まないよ、殺すよ。ムンバイの、もっと大きな売春宿に売り飛ばしてやる。」

そして彼女は犯されました。まだ12歳だったそうです。

3 彼女たちの未来

ネパールなど外国からインドへと売られていった少女のなかで、その状況から逃れられるのは何パーセントだと思いますか?

答えは1パーセントです。

スィータが売春宿を出ていくことができたのは、彼女のお姉さんが機転をきかせてのことでした。スィータを売った男は、村に戻ってきて麻薬を売っていました。

警察がそこにいた彼を逮捕し、この麻薬はどこで手に入れたのか、と問いただしました。彼らはナビン・ビカという人物から買ったと白状しました。そして、スィータに薬を飲ませてインドに売ったのはこの人物だったことがわかったのです。

そしてついに売春宿の女店主、ディンプルの電話番号と住所を入手しました。今、彼女は同じように人身売買の被害にあった少女たちが収容されているホームにいます。

彼女は言います。

「ここに来られて幸せです。あの地獄から救い出されるなんて、夢にも思いませんでした。私は自分をさげすんでいました。」

「自分にはもう何の価値もない。体を使われていたのだから。」

「でも今、私は一番幸せな女の子です。今度は自分が、インドにいる他の子たちを助け出したいと思っています。」そう、彼女は言います。

ミーナは大きくなったら立派な医師になりたい、と言っています。

筆者はこのような人身売買などの問題を書いた書籍を読んだり映像を何度か観たことがあるのですが、そのものがたりのなかに出てくる少女たちはみな、仮名をつかい、顔にはモザイクがかけてありました。

スィータとミーナが顔を隠すことなく自分の身におこったことを話してくれたのは、この「人身売買」という問題をリアルに、視聴者に考えてもらいたいからなのではないか、と思います。

4 わたしたちにできること

さて。ここまでは、筆者の観た「アンタッチャブル~神の子たち」というドキュメンタリーのなかから、いまネパールやインドの少女の身に起こっていることをかいつまんでおはなししました。

では、この「人身売買」に関して、わたしたちにできることは何でしょうか。

筆者は、「知る」ということがいちばん大切なのではないかと思います。世界、今回はネパールとインドで起こっている人身売買を、遠くの知らない国の小さな問題としてではなく、同じ人間の身に起こっていることと知ることです。

知ることができれば、またつぎの行動がおこせます。そのために、正しい情報を知ってください。

 

いかがでしたか。

今回は、「ダリットの少女たち~ドキュメンタリー映画でみる人身売買の現状」と題しまして、いまネパールやインドで起こっている人身売買についておはなししました。

この記事をきっかけに、この「人身売買」という問題について知っていただけたら嬉しいです。



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